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大人気!ロレックス サブマリーナーを徹底解説

サブマリーナーは、ロレックスから発売されているプロフェッショナルウォッチの中でも人気が高いコレクションです。この記事ではサブマリーナーの歴史や、他のコレクションとは異なる特徴について解説しています。
現行モデルの販売価格や買取店での買取相場価格についても紹介しているので、サブマリーナーの売却を検討している人はぜひ読んでみてください。
目次
ロレックス サブマリーナーとは

ロレックスのサブマリーナーが登場したのは、1953年のことです。100m防水機能と潜水時間を計測できる回転ベゼルを備えたサブマリーナーは、世界初のダイバーズウォッチとして1954年に正式発表されました。
サブマリーナーはロレックスのプロフェッショナルモデルの一つで、過酷な環境下で活動するプロのダイバー向けに開発された製品です。70年以上の歴史を誇るサブマリーナーは高い防水性とスタイリッシュなデザインで、現在もスポーツウォッチとして人気のモデルです。
ロレックス サブマリーナーの基本情報
サブマリーナーの基本情報について確認していきましょう。サブマリーナーは「オイスターケース」「300m防水」「高精度ムーブメント」を備えています。
サブマリーナーの300m防水性能は、オイスターケースによって実現されています。オイスターケースという名称は、まるで牡蠣のようにふたが硬く閉じられていることから付けられました。
従来の腕時計ケースは複数の部品を組み合わせて作られますが、ロレックスのオイスターケースは金属の塊をくり抜いて形成するという手法です。さらに、ねじ込み式のふた裏とリューズを採用することで、気密性と防水性を高めています。
サブマリーナーのムーブメントにも注目してみましょう。サブマリーナーには、自動巻きムーブメントが組み入れられています。自動巻きムーブメントとは、時計の動力部分に重りを設置することで、時計を着けて腕を振ったときにゼンマイが自動的に回転し、ゼンマイを巻かなくても一定時間にわたって時計が動き続けるというシステムです。
サブマリーナーデイト(Ref.116610)には「Cal.3135」、ノンデイト(Ref.114060)には「Cal.3130」というムーブメントが採用されています。
Cal.31系は、スイス公認クロノメーター検査協会(COSC)に認定された高精度のムーブメントです。温度変化や磁力に体勢があり、内部の機械は細かい調整が可能で、定期メンテナンスをきちんとすれば半永久的に使えるといわれています。
2020年には、耐久性や耐磁性、精度をさらに高めたCal.32系のムーブメントがサブマリーナーに搭載されるようになりました。
ロレックス サブマリーナーの特徴
続いては、サブマリーナーの特徴について詳しく見ていきましょう。サブマリーナーが長く人気を誇る要因の一つに、普遍的でシンプルなデザインがあります。洗練されたデザイン性はダイビングやマリンスポーツなどのシーンだけでなく、日常使いとしても多くの人に愛されています。
サブマリーナーはデザイン性の他にも、以下のような特徴を持っています。
- 防水性
- 逆回転防止ベゼル
- 蛍光塗料
- トリプロックリューズ
ここからは、それぞれの特徴について解説していきます。
防水性
サブマリーナーの大きな特徴は、防水性です。開発された当初は水深100mまでの防水性能でしたが、現在はさらに進化して水深300mに耐えられる防水性能を誇ります。
プロのダイバーに特化した製品のため、ダイビングはもちろんのこと、釣りやマリンスポーツを楽しむときにも活躍します。また、突然の雨に当たりやすい屋外で作業をする人や、水を使った仕事をする人にも、サブマリーナーの優れた防水性が役立つでしょう。
逆回転防止ベゼル
逆回転防止ベゼルは、サブマリーナーがダイバーズウォッチとして活躍するために欠かせない機能です。ベゼルとは時計の文字盤の外周にあるパーツで、風防の外側を囲むリング状の部品を指します。
ダイバーが潜水するときは、酸素が残りどれくらいもつかを把握するために、潜水の経過時間を正確に測定することが必須です。サブマリーナーのベゼルには60分の目盛りが刻まれていて、潜水時間を測定できるようになっています。
もし潜水時にベゼルが逆回転してしまうと、潜水時間が正しく表示されずダイバーの命に関わる事態を引き起こす可能性があります。そこで、ベゼルに逆回転防止機能を搭載し、潜水時間が誤って計測されないように対策されているのです。
蛍光塗料(視認性の良さ)
サブマリーナーの針やインデックスには、蛍光塗料が使用されています。ダイバーが潜水するときは、周りが暗闇です。そこで蛍光塗料を塗布することによって視認性を上げ、潜水中でも時間を正確に確認できるように作られています。
ロレックスの製品に使われる蛍光塗料は、時代とともに変化しています。初期のロレックスに採用された塗料は、ラジウムでした。その後はトリチウムやスーパールミノバなどに変更され、現行モデルにはクロマライトという塗料が使用されています。クロマライトは青色に発光する塗料で、発光時間は約8時間です。
トリプロックリューズ
トリプロックリューズは、三重構造のパッキンを使用した特別製のリューズです。もともとサブマリーナーには、防水パッキンを2つ装備したツインロックリューズが搭載されていました。
ロレックスはさらに高い防水性を求めて研究開発を進め、防水パッキンをリューズ側に1つ、チューブ側に2つ使用した三重構造のパッキンを生み出しました。1970年代からは、3重防水システムであるトリプロックリューズがサブマリーナーに採用されています。
トリプロックリューズが搭載されたモデルには、ロレックスの王冠マークと、その下に3つのドットが刻まれています。
ロレックス サブマリーナーの歴史
サブマリーナーの原点は、ロレックスが1920年代にオイスターケースを発明したことにあります。当時、ロレックスは特定の環境下で性能を発揮するプロフェッショナルウォッチの開発に力を入れ、高い防水性を備えた腕時計を作ろうとしていました。
そこで防水に特化した製品として1953年に誕生したのが、サブマリーナーです。翌年には、時計の見本市として知られるバーゼルフェアで、サブマリーナーの最初のモデル「Ref.6204」が発表されました。
100mの防水性能と、潜水時間を測れる回転ベゼルを備えたRef.6204は、世界初のダイバーズウォッチとして世界中から大きな注目を浴びました。それからサブマリーナーは何度もモデルチェンジが行われ、現在は水深300mまで潜水可能な性能が搭載されています。
ダイバーズウォッチの代表格ともいえるサブマリーナーは、今でもロレックスのスポーツモデルの中で人気上位をキープしています。
歴代のサブマリーナーと他コレクションの違い
サブマリーナーは最初の発売以降モデルチェンジを繰り返していますが、シックでシンプルなデザインは発売当初から大きく変わっていません。基本のデザインは黒のベゼルに黒の文字盤という、流行に左右されない落ち着いた仕様です。
ブルーにイエローゴールドを組み合わせた通称「青サブ」や、サブマリーナーの50周年に発売された「緑サブ」などもありますが、カラーバリエーションは他のコレクションよりもシンプルなラインナップです。
また、ダイバーに特化した時計であることも、他のコレクションとは一線を画しています。水中では大きな水圧がかかるので、普通の時計を着けて水に入ると、時計内部に水が入り込んでしまいます。ダイバーズウォッチであるサブマリーナーには高気密のケースが搭載され、時計の内部に水やほこりが侵入しないようになっています。
こだわりのポイント
サブマリーナーのこだわりのポイントを一部紹介しましょう。ベゼルの素材として使用されているセラクロムは、ロレックスが独自に開発したセラミック系の素材です。非常に硬質で耐傷性が高く、耐食性にも優れています。ベゼルのエッジの刻みは、水中でグローブを着けた状態でも操作できるように設計されています。
文字盤には三角形・円形・長方形で構成されるシンプルなアワーマーカーと、幅広の時針・分針が配置され、暗い水中でも視認性を確保することが可能です。また、スチール製モデルのケース部分には、耐食性が非常に高いオイスタースチールが使われています。耐久性や耐磨性にも優れているため、水中で使用しても美しい外観を長く保てるでしょう。
さらに、サブマリーナーのオイスターブレスレットには、オイスターロッククラスプとブライドロックエクステンションシステムが搭載されています。オイスターロッククラスプは、ブレスレットが誤って開かないように設計されたバックルです。
グライドロックエクステンションシステムは、工具なしでブレスレットの長さを微調整できる機能を指し、ダイビングスーツを着ていても快適に時計を着けられるように工夫されています。
資産価値について
ロレックスは、資産価値が下がりにくいブランドだといわれています。サブマリーナーも流行に左右されないデザインと優れた防水性により、高い評価を受けているコレクションの一つです。
耐久性が高いことから、モデルによっては、使用感のある中古品でもきちんとメンテナンスされていれば高値で売れる可能性があります。サブマリーナーには型番の変更なしでマイナーチェンジが行われたモデルがあり、レアモデルの中には中古市場で定価よりも大幅に高い値段が付いている製品も存在します。
ロレックス サブマリーナーの販売価格

ロレックスの直営店では販売価格が決められていて、基本的にサブマリーナーをはじめ全てのモデルは正規価格で販売されています。
ロレックスを取り扱う店舗には並行輸入店もありますが、仕入先がロレックス社ではないため、販売価格を店舗で自由に決められるのが特徴です。一般的に、並行輸入店では正規価格よりも高い値段でサブマリーナーが販売されています。
例えば、2012年発売のサブマリーナーノンデイト(Ref.114060)は、2020年7月時点で並行輸入店において正規価格よりも高い100万~110万円台の相場で販売されていました。人気モデルの多いサブマリーナーは中古市場でもプレミアが付きやすく、価格が簡単に下がらず、むしろ値上がりする傾向にあります。
現行モデルの販売価格は?
サブマリーナーの現行モデルは、どのくらいの価格で販売されているのでしょうか。正規店で販売されているサブマリーナーの正規価格を一例として紹介します(※)。
- サブマリーナー(Ref.124060) 1,318,900円(税込)
- サブマリーナーデイト(Ref.126610LN) 1,481,700円(税込)
- サブマリーナー デイト(Ref.126610LV) 1,555,400円(税込)
- サブマリーナーデイト(Ref.126613LB) 2,339,700円(税込)
※2024/09/14時点。
デイトとノンデイトの料金の差について
サブマリーナーには、デイトとノンデイトの2タイプが存在します。デイトは日付を表示するカレンダー機能が付いたモデルで、ノンデイトにはカレンダー機能が付いていません。
どちらかといえばカレンダー機能の付いたデイトの方の人気があるため、価格はノンデイトに比べて高めです。モデルにもよりますが、一般にノンデイトよりもデイトの方が10万〜20万円ほど販売価格が高くなる傾向にあります。
サブマリーナーはノンデイトを指すことが一般的
サブマリーナーはノンデイトの方がデイトよりも先に登場しており、サブマリーナーといえばノンデイトのことを指すのが一般的です。現行モデルのデイト・ノンデイトには性能の差がほとんどなく、好みで選ぶという人も多いでしょう。
ロレックス サブマリーナーの買取相場価格
ロレックスのサブマリーナーを所有している人の中には、売却する場合の買取相場価格を知っておきたいという人もいるでしょう。ロデオドライブにおけるサブマリーナーの高額買取実績を参考として紹介します。
- サブマリーナー(Ref.126610LN)未使用・美品 1,900,000円(2024年5月18日時点)
- サブマリーナー(Ref.126613LB)使用感の少ない中古品・小傷あり 2,450,000円(2024年5月18日時点)
- サブマリーナー(Ref.116610LV)使用感の少ない中古品 1,330,000円(2019年12月13日時点)
参考:買取相場の推移
高額買取してもらうためのポイント
サブマリーナーの売却を検討するなら、買取店で高額買取してもらうためのポイントを押さえておきましょう。主なポイントは以下の通りです。
- 現行モデルは高額査定が付きやすい
- 傷や汚れが少なく、外装コンディションが良い
- 時計の内部機能に不良がない
- 購入時に付いていた付属品がそろっている(国際保証書、外箱、内箱、冊子類など)
- ブレスレットの長さを調整するためのコマ数が正確にそろっている
購入したら付属品などは適切な状態で保管しましょう。また時計本体に傷などが付かないよう、丁寧に扱うことが重要です。毎年オーバーホールに出すと、安心です。