COLUMNコラム
ロレックスのロゴの歴史や由来は? 透かしマークの見つけ方、真贋不明品との判別方法も解説
ロレックスは世界有数の高級腕時計ブランドです。ロレックスにはオリジナルのロゴや透かしマークがあり、真贋(しんがん)不明品と本物を判別する際に役立ちます。
本記事では、ロレックスに興味がある方に向けて、ロレックスのロゴの意味や種類、王冠透かしマークの歴史や目的などを解説します。ロレックスのロゴや透かしマークから真贋不明品と判別する方法も解説しているため、ぜひ参考にしてください。
目次
ロレックスは世界的に人気の高い高級時計ブランド
ロレックスとは、世界有数の高級腕時計ブランドです。幅広い世代から愛されており、これまでに多くの人気モデルを生み出してきました。
ロレックスが世界的に人気の高い理由として、品質・機能性・デザイン性の高さが挙げられます。本体やガラスなどには高品質な素材が採用されているため、長期間使用できる耐久性があります。無駄な装飾がなく、格式高い伝統的なデザインが人気です。
ロレックスの歴史は、1905年にイギリスで時計商社として創業したことが始まりです。1919年にはスイスのジュネーブに本社を移しました。
ロレックスは大量生産を行っていないため市場に流通する数が少なく、希少価値が高いブランドとしても知られています。中古でも高値で取り引きされており、高い市場価値・資産価値が認められていることもロレックスの魅力です。
ロレックスのロゴの歴史と由来
ロレックスには、オイスターマークと呼ばれる王冠マークが1931年から採用されています。オイスターマークの由来は、1926年に開発された防水腕時計のロレックス・オイスターです。
ロレックス・オイスターは、ロレックスが開発した防水性と防塵性を兼ね備えた世界初の腕時計です。スポーツ選手や探検家の協力を得て、イギリス海峡横断やエベレストの上空飛行など、過酷な状況下でも正常に機能する性能の高さが証明されました。
オイスターとは二枚貝の牡蠣のことで、創業者は牡蠣のように長時間水中にあっても壊れないという事実から、オイスターと名付けたとされています。その後、ロレックスのシンボルとして5本の線がある王冠マークが誕生しました。
王冠マークをロレックスのシンボルにした理由は明らかにされておらず、諸説あります。一つは、腕時計の中でも最高品質を誇る「時計の王様」の意味が込められているという説です。もう一つは時計職人の指をモチーフにして、職人たちへの敬意を表しているとされる説です。
ロレックスのロゴには種類がある
ロレックスのリューズに描かれている王冠マークは5種類あります。リューズとは、腕時計の3時方向に備え付けられているネジ状の部品のことです。リューズに描かれている王冠マークの種類は以下の通りです。
- 「-」マーク
- 「・」マーク
- 「・・」マーク
- 「・・・」マーク
- 「+」「BREVET」マーク
刻印されているマークは採用されている素材やモデルによって異なります。「-」マークは、ケースとリューズにステンレススティールが採用されていることを示すマークです。個体によって金無垢が採用されている場合もあります。
「・」マークはケースとリューズにプラチナが使用されていることを表すマークです。「・・」マークは防水パッキンを2つ使用した防水性の高いツインロック式リューズの採用を示しており、個体によっては金無垢が素材に選ばれることがあります。
「・・・」マークは、3重構造の防水パッキンを使用するトリプロック式リューズを採用していることを表すマークです。その他「+」やフランス語で特許を意味する「BREVET」マークがあります。
ロレックスに採用された王冠透かしマーク
ロレックスの腕時計には、ガラス面の6時方向に王冠透かしマークが刻印されています。王冠透かしマークを刻印する目的は偽造防止のためです。王冠透かしマークは1999年から一部のモデルにのみ採用されていました。2000年代になると新型モデルに刻印されるようになり、2003年にはほぼ全モデルで採用されています。
ロレックスの王冠透かしマークの歴史
王冠透かしマークが採用されたのは1999年からで、ヨットマスター・ロレジウムというモデルに刻印されたのが始まりです。2000年代に入ると、デイトナやサブマリーナ・ノンデイトなどの新型モデルにも採用されるようになりました。2003年以降は一部のモデルを除いた全てのモデルに王冠透かしマークが刻印されています。
ただし、モデルによっては王冠透かしマークが刻印されていないものもあります。その代表格が稲妻のギザギザとしたイメージを採用したデザインが特徴的な、ミルガウスのグリーンガラスです。ミルガウスのガラスは繊細でガラス面に刻印を入れると割れる恐れがあるため、王冠透かしマークが刻印されていません。
ロレックスの王冠透かしマークの目的
ロレックスのほぼ全モデルに王冠透かしマークが刻印されているのは、偽造品対策のためです。ロレックスは新品、中古品に関わらず高値で売買されており、真贋不明品が出回りやすい傾向があります。肉眼では確認が難しい王冠透かしマークをガラス面に刻印することで、本物と真贋不明品を判別しやすくなります。
王冠透かしマークの刻印はガラス面に薄く小さく入れる必要があり、高度な技術が必要です。腕時計のガラスには耐久性の高い素材が使用されることから、王冠透かしマークを刻印するのに効果的です。強度の高いガラスに偽の刻印をすることは難しいとされているため、王冠透かしマークの刻印は偽造品対策として有効とされています。
ロレックスの王冠透かしマークの見つけ方
ロレックスに刻印されている王冠透かしマークは、肉眼での確認はほぼ難しいとされているため、目視で確認するには宝石の査定で使用されるような高倍率のルーペを活用する必要があります。
王冠透かしマークを探す際は、ガラス面の6時方向を確認しましょう。ルーペを使用して見ても、正面からは王冠透かしマークを見つけられません。王冠透かしマークを見つけるポイントは、角度を変えながらライトの光を当てて探すことです。ライトの光を当てて斜めから見ることで王冠透かしマークを探しやすくなります。
ただし、文字盤が青や白、シルバーの場合は王冠透かしマークが見つけづらいかもしれません。なかなか王冠透かしマークが見つけられない場合は、12時方向から斜めにのぞき込むと見つけやすくなるでしょう。
ロレックスのロゴ・王冠透かしマーク以外で真贋不明品と判別する方法
ロレックスは高級腕時計ブランドの中でも人気が高く、資産価値が高いこともあり真贋不明品が市場に出回りやすいとされています。真贋不明品の中には、スーパーコピーと呼ばれる製品があり、本物との判別が難しいといわれています。
スーパーコピーとは、品質の高い素材を使用した模造品のことです。スーパーコピーを真贋不明品と見破るにはいくつかのポイントをチェックする必要があるため、プロ並みの真贋(しんがん)判断能力がないと判別するのは難しいでしょう。
本物と真贋不明品を判別する際の主なポイントは、リューズの王冠マークの5本線の細さです。丸い先端に近づくにつれて細くなっているのが本物の証です。太さが変わらない、または細すぎる場合は真贋不明品を疑いましょう。ここからは、その他のポイントを詳しく解説します。
文字盤の王冠マークの形、ロゴ
ロレックスの腕時計には熟練の職人の手によって、細部にまでこだわった細工が施されています。そのため、王冠マークやアルファベットの形を、目を凝らして見ると本物と真贋不明品の違いを見つられるでしょう。
例えば、ROLEXのOは、左右の幅よりも上下の幅の方が狭くなっています。しかし、真贋不明品は上下も左右も同じ幅のフォントが使用されているケースが少なくありません。
またロレックスの真贋不明品は職人ではなく機械によって生産されているため、王冠マークの形やアルファベットのフォントが本物よりも不鮮明になる可能性があります。このように、王冠マークの下に刻印された文字のデザインからも本物と真贋不明品を判別できるでしょう。
シリアルナンバー・リファレンスナンバー(型番)
ロレックスの真贋不明品を見極めるには、シリアルナンバーやリファレンスナンバーを確認することをおすすめします。シリアルナンバーとは、腕時計が製造された大まかな年数を知るための番号です。
シリアルナンバーは同じモデルの腕時計でも個体ごとに異なります。シリアルナンバーが刻印されている位置は文字盤の側面にあります。刻印がない場合や刻印の深さが浅い場合は真贋不明品の可能性が高いです。
一方のリファレンスナンバーは型番のことで、同モデルは同じ番号や記号が刻印されます。ブレスレットを取り外すと、本体の側面にある文字を確認できます。ブレスレットを外さなければ確認できないため、真贋不明品ではリファレンスナンバーの存在が見落とされて刻印されていないものも少なくありません。
秒針の動き方
ロレックスは、秒針の動き方で本物と真贋不明品を見分けることが可能です。本物の秒針は滑らかに動きますが、真贋不明品の秒針はぎこちない動きや引っ掛かったような動きを見せます。ロレックスは腕時計ブランドの中でも精巧な作りをしているため、秒針の動き方を見れば本物か真贋不明品か判別できるでしょう。
また、秒針の仕上げにも違いが見られます。本物は磨き残しや塗料にムラがありませんが、真贋不明品は塗料が厚く塗られている、ムラがある、はみ出しているなど、雑な仕上がりが見られます。秒針の動きや塗料の塗り方に不自然さを感じた場合は、真贋不明品の可能性が高いといえるでしょう。
夜光塗料の塗り方
ロレックスには夜光塗料が使用されており、塗料の塗り方で本物と真贋不明品を判別できます。夜光塗料が塗られているのは文字盤の数字の部分です。本物は製造工場で夜光塗料がムラなく塗られており、ルーペで確認してもムラが見当たらないほど丁寧な仕上がりが特徴です。
一方の真贋不明品は手作業によって夜光塗料が塗られているため、塗り忘れや塗り方にムラがあります。また、暗闇での発光の明るさは本物よりも弱く、ぼんやりしています。夜光塗料の塗り方にムラや塗り残しが見られる場合は真贋不明品の可能性が高いといえます。真贋不明品を見極めるには、目視またはルーペで数字の細部まで注意深く確認しましょう。
動作音
ロレックスの腕時計には歯車やぜんまいなどの部品が使用されているため、動作音の違いで本物と真贋不明品を聞き分けられます。本物のムーブメントが動いた場合は、歯車やぜんまいがこすれ合い、シュルシュルという動作音が聞こえるのが一般的です。
一方の真贋不明品は本物よりも部品の加工時の品質が悪く精度も低いため、カタカタ、カラカラという音が聞こえます。本物と真贋不明品の動作音の違いは明らかですが、素人が聞き比べる場合は2つを並べてそれぞれの動作音を比較しないと判別するのは難しいかもしれません。
ロレックスのロゴ(王冠マーク)は真贋不明品を判別するための重要なポイント
ロレックスの文字盤のロゴマークや王冠マークの透かしは、真贋不明品を判別する際のヒントになります。ただし、目利きの優れたプロでなければ真贋不明品かどうかの判別が難しい場合もあります。
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