COLUMNコラム
ロレックスが動かないときはどうする? 原因・対処方法を解説

高級時計として世界的に有名なロレックスですが、時計機能が動かなくなり困ってしまうケースもあるでしょう。外側だけではなく内側も精巧に作られているロレックスは、アウトドアなど過酷な状況下でも正確な時を刻むことで知られています。しかし、精巧なだけに小さな故障で動かなくなることもあり得るのです。
本記事では、ロレックスが動かない原因や対処法を解説します。適切な対処でロレックスを長く愛用するために、ぜひ参考にしてください。
目次
ロレックスが動かない原因

ロレックスが動かない場合、その原因には外部要因と、内部要因があります。ここではロレックスが動かない理由を、外部要因、内部要因に分けてそれぞれ解説します。
外部要因1.ベゼルが固まっている
ロレックスの一部のモデルには回転ベゼルが搭載されています。このベゼル部分が動かない場合は、ベゼルとケースの間に埃や垢などの汚れが入り込んでいる可能性があります。
埃や垢は、ロレックスを使用している間に自然と隙間から入ってしまうものです。長期間の使用で一度もメンテナンスに出したことがない場合、固着してしまう恐れがあります。
ほとんどの場合はブラッシングなどの簡単な手入れで改善できますが、内部に汚れが入り込んでいる場合は分解して掃除する必要があるため、自分で対処するのは難しいでしょう。内部の部品の損傷を避けるには、専門店へ修理に出すのがおすすめです。
外部要因2.文字盤に汚れや染みがある
文字盤に汚れや染みがある場合、針が動かなくなることがあります。文字盤が汚れているということは、内部に埃や湿気が入り込んでいたり、潤滑油が劣化していたりすることを示すためです。
文字盤の汚れそのものが運針に影響しているのではなく、文字盤の汚れによって時計内部の状態が推察でき、対処が必要であることが分かります。
なお、秒針だけではなく分針も動かない場合、ムーブメント自体に問題が発生している可能性があるでしょう。放置すると針が取れてしまうことも考えられます。針の動きが悪いと感じた時点や、文字盤の汚れや染みが気になった時点で、早めに対処するのがおすすめです。
外部要因3.ケースやブレスレットが破損している
何らかの衝撃でケースやブレスレットが破損してしまった場合、内部のムーブメントにも影響が及んでいる可能性が高いでしょう。
そもそもロレックスの外装は、過酷なスポーツやアウトドア環境にも耐えられるよう、非常に頑丈な作りになっています。外装が破損するほどの衝撃が加わったのなら、内部にもかなり強い衝撃があるはずです。
この場合、自分で対処をするのは難しいといえます。破損状態によっては修理ができないケースもあるかもしれません。
外部要因4.リューズが錆びている
リューズが回しにくい場合や動かない場合は、リューズ部分が錆びてしまっている可能性があります。錆びではなく、リューズの隙間に汚れが詰まっている場合もありますが、見えないところでこれらの症状が起こっている場合は判別ができません。
リューズは繊細な部品であり、無理に動かそうとすると折れる可能性があるため、強い力を掛けて悪化させてしまう前に、修理を依頼すると良いでしょう。
内部要因1.ゼンマイの巻き上げが不足している
ロレックスの時計は基本的に、着用していれば自動でゼンマイが巻き上げられます。しかし数日間使用しなかった場合や、着用時間が短かった場合は、巻き上げが不足して止まってしまうことがあります。よくあるケースで、故障というわけではありません。
この場合、リューズを回してゼンマイを巻き上げれば正常に動くようになります。リューズを6時の方向へ回して緩め、12時の方向へ20~30回ほど巻き上げましょう。巻き終わったら、緩めていたリューズを元の位置まで押し戻し、12時方向へ回して固定します。
急いで巻き上げを行ってしまうと、内部の故障につながることがあるため、落ち着いてゆっくりとリューズを回すようにしてください。
内部要因2.ゼンマイが切れている
ゼンマイを巻き上げても針が動かない場合、ゼンマイが切れていることも考えられます。
時計のゼンマイは金属疲労で切れてしまうことがあるため、ゼンマイの巻き上げを行う際は切れている可能性も視野にいれて、丁寧に行いましょう。特に、巻き上げの際にリューズが空回りしていたら、ゼンマイが切れているかもしれません。
またゼンマイを無理に巻き上げることも、ゼンマイ切れにつながります。巻き上げる回数は40回を超えないようにしてください。
いずれにしても、ゼンマイが切れているようなら修理が必要になるため、ロレックスの正規販売店または時計の修理業者に持ち込むと良いでしょう。
内部要因3.潤滑油が劣化している
時計のムーブメントには潤滑油が塗布されています。この潤滑油は、時間が経つと劣化したり乾いたりするため、定期的に塗り直す必要があるものです。
潤滑油が劣化したまま塗り直さないと、パーツ同士で摩擦が起き、パーツの破損や劣化を引き起こす恐れがあります。ロレックスの内部は全て精巧なパーツの組み合わせで成り立っているため、一つでも破損や劣化が起こると、時計が動かなくなってしまいます。
スムーズなパーツの動きを保ち、破損を防ぐためには、定期的にオーバーホールを行って潤滑油を塗り直してもらうことが必要です。オーバーホールはロレックスの正規販売店や、時計の修理業者が実施しています。パーツの分解を伴うため、高い技術を持つ業者へ依頼すると安心です。
内部要因4.磁気を帯びてしまっている
強い磁気を発するパソコンやスマートフォンなどに近付けると、ムーブメントを構成している金属が磁気を帯びてしまう可能性があります。内部のパーツが磁気を帯びると、磁気によってパーツ同士が引き合い、時刻が正しく表示されなくなったり、動かなくなったりすることがあるため注意が必要です。
特に電子レンジやスマートフォン、パソコンなどの近くにいつもロレックスを置いている場合は、磁気が原因で動かなくなっている疑いがあります。
ロレックスの動かない原因が磁気にあると考えられる場合は、磁気抜きができる業者に修理を依頼する必要があります。またオーバーホールでも、磁気抜きを含めた総合的なメンテナンスをしてもらえるでしょう。
内部要因5.電池が切れている
クォーツ式時計が止まった場合は、電池が切れている可能性があります。
そもそもロレックスの時計はほとんどがゼンマイ式で、電池が必要なクォーツ式のロレックスは2025年1月現在、製造されていません。中古品の中でも、電池式はオイスタークォーツ、チェリーニ、ベータクォーツなどかなり限定的です。これらに該当し、かつ部品などの異常が見当たらない場合は、電池切れが疑われるでしょう。
時計の電池交換は「自分でできる」と考える人もおり、実際にインターネット通販などでは電池交換のできる工具なども売られています。しかし時計を傷付けてしまう恐れがあるため、電池交換をするなら業者への依頼がおすすめです。
ロレックスが動かないときの対処方法

ロレックスが動かないとき、無理な対処を行うと修理可能なものを壊してしまったり、より大規模な修理が必要になってしまったりすることがあります。可能な限り、次のような方法で対処を行うと良いでしょう。
ロレックスの正規品販売店に修理を依頼する
ロレックスが動かないときは、ロレックス正規品販売店およびロレックスの支社に修理を依頼できます。正規販売店、あるいは正規の支社であれば、技術力があり、質の高い修理が見込めるでしょう。さらに2年間有効な国際サービス保証書が付くのもメリットです。
ただし、正規品販売店やロレックスの支社へメンテナンスを依頼する場合、オーバーホールのケースでも約1カ月の作業日数をみておく必要があります。修理が必要なケースでは、さらに長い期間が掛かる可能性が高いでしょう。
他の方法よりも信頼性はありますが、急いでいるときや、日常的にロレックスを使用したいときには向きません。
時計修理業者に修理を依頼する
ロレックスのメンテナンスは、民間の時計修理業者に依頼することも可能です。民間の修理業者に依頼する場合、正規販売店に比べて修理コストを抑えられ、また修理日数が短く済むというメリットもあります。
ただし、修理の際に非正規部品が使用されるケースも後を絶ちません。その場では修理が可能かもしれませんが、もしも後日ロレックスの正規販売店にオーバーホールに出した場合、非正規部品の使用が認められるものはメンテナンスを断られてしまう場合があります。
一部の修理業者ではロレックスの正規部品をストックし、メンテナンスに使用しています。修理を依頼する前に、どのような部品を使用しているかを確認すると良いでしょう。
買取に出す
手持ちのロレックスがどうしても動かない場合や、修理のコスト・手間が見合わないと感じる場合は、買い取りに出すのも一つの方法です。
ロレックスを買い取る側も、動かないものを買い取れば修理代がかかります。それでもロレックスは価値が高いため、買い取ってもらえるケースがあるでしょう。ロレックスの価値をしっかりと理解し、ロレックスの買取経験が豊富な店に依頼することをおすすめします。
なお、修理ができないほどのダメージを負ったロレックスの場合は買取不可となる可能性もあります。また売却前に行った修理で非正規部品が使われている場合、中古ロレックス市場での販売が難しくなるため、これもまた買取不可となってしまう可能性があるでしょう。
まとめ
ロレックスが動かない場合、動かない原因を探ってみると解決方法が見つかる場合があります。ただし、自分で対処するのが難しいケースも多いため、無理をせずロレックス正規販売店や修理業者に修理を依頼すると良いでしょう。
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