COLUMNコラム
ロレックス赤サブマリーナーはなぜ人気?
赤サブマリーナーは通称「赤サブ」とも言われ、ロレックスの代名詞ともいえるアンティークモデルです。赤サブの大きな特徴は、文字盤のSUBMARINERの文字が赤く染まっていることです。現在でも多くのコレクターから支持される赤サブの人気の理由が気になっている方も多いのではないでしょうか。
今回は、ロレックスの赤サブが人気を集めている理由について詳しくご紹介します。
ロレックス 赤サブマリーナーとは
ロレックスの「赤サブ」とは、サブマリーナーのRef.1680の中でも、文字盤に表示されている「SUBMARINER」の文字が赤く染まっているモデルのことです。
ロレックスがサブマリーナーの発売を開始したのは1953年で、数ある人気モデルと比べても長い歴史を誇っています。世界初のダイバーズウォッチとして誕生し、ロレックス独自のオイスターケースを活かした高い防水性能は業界に衝撃を与えました。オリジナルのサブマリーナーには日付表示が備わっていませんでしたが、1965年には日付表示機能が搭載された「サブマリーナーデイト」が登場しました。それ以降、日付表示のないサブマリーナーは「ノンデイト」と呼ばれ、サブマリーナーデイトと区別されるようになります。
1965年に誕生したこのサブマリーナーデイトがRef.1680であり、ロゴが赤いものは特に「赤サブ」と呼ばれて長年愛されてきました。Ref.1680が生産された時期は1965~1980年頃であり、したがって赤サブもこの時期にしか生産されていません。一般的に、赤サブが製造されていたのは1970年代前半までだといわれています。ただし、1970年代後半に製造された赤サブの存在も確認されているため、一概にはいえないでしょう。Ref.1680にはロゴが白いものもありますが、当初は赤かったロゴが途中から白に変わったという説や、はじめから赤と白が混在していたという説があり、ロゴの色を決めていた法則は定かではありません。
ロレックス 赤サブマリーナーが人気の理由
ロレックスにそれほど詳しくない人でも、必ずといっていいほど知られているのが赤サブで、ヴィンテージモデルとしては抜群の知名度を誇っています。製造されていた時期に細かいモデルチェンジを何度も繰り返しており、バリエーションの異なるモデルがいくつも存在するのが赤サブの特徴です。生産開始から15年程度で後継モデルのRef.16800に移行しており、その希少価値の高さが赤サブの人気の理由となっているのです。
赤サブには、耐久性やメンテナンス性に優れた自動巻きクロノメーターCal.1570が搭載されています。これは当時人気だったデイトジャストのRef.1601やエクスプローラーのRef.1016にも搭載されていたもので、ロレックスの傑作ムーブメントとして知られています。
1970年以降に製造された後期の赤サブにはハック機能が搭載されており、リューズを引くことで秒針を止めることが可能です。また、Ref.1680では防水性能の高いトリプロックリューズがロレックスで初めて採用されています。リューズ側に1つ、チューブ側に2つのパッキンを配置した三重構造によって気密性を高め、さらに信頼できる防水性能を実現したのです。このトリプロックリューズは、サブマリーナーの上位モデル、シードゥエラーにも使われています。
こうした優秀な性能が備わっているからこそ、発売から50年以上経った現在も赤サブの人気は健在なのでしょう。実際に赤サブを腕に装着してみれば、長年使いこむことでしか表現できない味わいを感じることができるのではないでしょうか。
文字盤の特徴
赤サブにはプラスチック製の風防が使われています。サファイアクリスタル風防が採用されている後継機のRef.16800と比べると性能の面では劣りますが、ヴィンテージ感が漂う独自の雰囲気が感じられるでしょう。
また、赤サブの夜光インデックスにはメタル枠がついていません。つまり、インデックスが夜光塗料を文字盤に直接塗布したデザインとなっているのです。赤サブはこの「フチなし」インデックスが採用されている最終モデルであり、アンティークモデルの愛好家にとっては見逃せないポイントのひとつだといえます。
赤サブは製造中に文字盤のディテールが頻繁に変更されており、全部で6種類のデザインが存在するといわれています。詳しくは後述しますが、文字盤のデザインによって市場価値も変わってくるため、取引するときはデザインの違いに注意することが大切です。
赤サブマリーナーのモデル
赤サブマリーナーのモデルはRef.1680のみですが、文字盤のデザインによってマーク1からマーク6までに分類することができます。文字盤のどこが違うのかというと、主に防水表記の部分です。
まず、マーク1からマーク3までの前期型では「SUBMARINER」のロゴの下に「200m=660ft」と表示されていますが、マーク4からマーク6までの後期型は「660ft=200m」と表記されています。つまり、メーターとフィートが反対になっているのです。前期型の防水表記は「メーターファースト」と呼ばれており、コレクターからの人気が高いデザインです。
その他、「660ft」部分の「6」の表記について、丸まっている部分に隙間があるかどうかで「オープン6」と「クローズ6」に分けられます。また、「660ft」の「f」の表記についても、2本の横棒のうち、上のほうが長ければ「ロングf」、両方同じ長さなら「ショートf」と区別されています。
ちなみに「SEA-DWELLER」のロゴが赤くなっている通称「赤シード」も希少なアンティークモデルとして有名です。赤シードの文字盤についても「オープン6」「クローズ6」などのディテールが異なるモデルがあり、大きく4種類に分けられるといわれています。
ここからは、赤サブのマーク1からマーク6までのそれぞれの特徴についてご紹介します。
モデル①ロレックス サブマリーナーデイト Ref.1680 マーク1
初期型のマーク1の特徴は「メーターファースト」「クローズ6」「ロングf」となっていることです。
モデル②ロレックス サブマリーナーデイト Ref.1680 マーク2
マーク2では「メーターファースト」「オープン6」「ロングf」となっています。この時期の赤サブは文字盤の色が経年劣化でブラウンになっている場合があり、これも取引価格が変わるポイントのひとつです。
モデル③ロレックス サブマリーナーデイト Ref.1680 マーク3
マーク3では「メーターファースト」「オープン6」「ショートf」となっています。
モデル④ロレックス サブマリーナーデイト Ref.1680 マーク4
マーク4では「660ft=200m」表記となっており、「オープン6」「ショートf」となっています。このマーク4が最も見かけることの多いタイプだといえます。
モデル⑤ロレックス サブマリーナーデイト Ref.1680 マーク5
マーク5もマーク4と同じく、「660ft=200m」表記で「オープン6」「ショートf」となっています。マーク4との違いは、クロノメーター表記の文字同士の間隔がわずかに狭くなっているという点です。
モデル⑥ロレックス サブマリーナーデイト Ref.1680 マーク6
マーク6も「660ft=200m」表記となっており、「クローズ6」「ロングf」となっています。マーク2以降はオープンだった「6」の表記が、マーク1と同じクローズに戻っています。「f」も再びロング表記になっているのが象徴的です。
ロレックス赤サブマリーナーの人気の理由 まとめ
ロレックスの赤サブは、数あるアンティークモデルの中でも特に人気があるモデルのひとつです。赤サブの古いながらも機能性に優れた構造や、プラスチック風防などのレトロな雰囲気に魅了されるコレクターは後を絶ちません。文字盤のディテールの違いによって赤サブは大きく6つのタイプに分けられ、それぞれに相場が異なるため、取引の際はデザインをよく確かめることが大切です。
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