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COLUMN

2021.03.02 (最終更新日2022.04.11)

ドレスウォッチの最高峰!パテックフィリップのカラトラバを徹底解説

パテックフィリップといえばオーデマ・ピゲやヴァシュロン・コンスタンタンと同様に、世界的に有名な高級腕時計ブランドのひとつです。なかでもブランドを代表するモデルのカラトラバは、腕時計に興味を持っている人なら一度ぐらいはその名前を聞いたことがあるでしょう。

しかし、誕生した背景や人気の理由など、詳細についてまではよく知らないという人もいるのではないでしょうか。そこで、この記事ではドレスウォッチの最高峰として名高く、パテックフィリップのフラグシップとも呼べるコレクションのカラトラバについて解説していきます。

ドレスウォッチの最高峰として名高いカラトラバ

パテックフィリップは数ある高級腕時計ブランドのなかでも、トップに君臨する有名ブランドです。パテックフィリップ、オーデマ・ピゲ、ヴァシュロン・コンスタンタンの3ブランドは、雲の上のブランド(雲上ブランド)と呼ばれることもありますが、この3ブランドのなかでも頭1つ抜きんでているのがパテックフィリップといわれているほどです。

パテックフィリップの日本での知名度はそれほど高くありませんが、世界的な評価は非常に高く、ステータスの高さを周知するアイコンとして利用されることもよくあります。

そんなパテックフィリップの代表的なコレクションがカラトラバであり、ドレスウォッチの最高峰として世界中の腕時計愛好家から認識されている最高級のアイテムです。

カラトラバ誕生までのヒストリー

カラトラバが誕生したのは1932年で、初代モデルは「クンロク」という愛称でよく知られている「Ref.96」です。当時は懐中時計が主流であり、腕時計はサイズが小さいことから視認性が悪いとして世間的にはあまり浸透していませんでした。
しかし、パテックフィリップは20世紀初頭に流行した「機能がフォルムを決定する」というドイツ・バウハウス哲学に影響を受けて、当時としては画期的なラウンド型の腕時計を開発しました。その時計がカラトラバです。

ラウンド型というシンプルなデザインに加え、「立体的なインデックス」「太いドルフィンハンド」といった工夫を凝らして視認性の向上に成功し、パテックフィリップを代表するコレクションとなりました。

名前の由来はパテックフィリップの伝統的なシンボルマークとなっていた「カラトラバ十字」です。ブランドを代表するシンボルの名前が冠されていることから分かるように、カラトラバはパテックフィリップの歴史を象徴するコレクションになっています。

カラトラバが人気の理由

カラトラバは名実ともにパテックフィリップを代表するアイテムです。一流ブランドの代表モデルということで、これ以上ないくらいのステータス性を有しているといえるでしょう。

しかし、カラトラバの人気を支えているのはステータス性の高さだけではありません。ここからは、カラトラバの人気の理由を解説します。

理由その1「究極にシンプルで完成された美しさ」

カラトラバのデザインの特徴はシンプルさです。ケースはオーソドックスなラウンド型であり、装飾もあまり派手なものはありません。しかし、シンプルであるがゆえに完成された美しさを感じさせ、気品漂う逸品として仕上がっています。
そのため、フォーマルなビジネスシーンはもちろんですが、パーティーなどの華やかな場所であっても存在感を発揮してくれるアイテムです。

高級時計はともすると、派手すぎて見る人に嫌味な印象を与えるものもありますが、カラトラバならそのような心配をする必要はありません。ステータスの高さをさりげなくアピールできるドレスウォッチとして非常に有用であり、そのシンプルさを気に入っているユーザーも多いです。

理由その2「豊富なバリエーション」

1932年に誕生したカラトラバは、約90年もの歴史を誇るロングセラー商品です。その歴史のなかで25種類以上のモデルが発売されており、ユーザーの好みによって選べるバリエーションの豊富さも人気を支えている理由のひとつになっています。

カラトラバは比較的シンプルなデザインがベースとなっていますが、なかにはあえてベースを逸脱したモデルもあり、自分のフィーリングに合ったものを身につけられます。

正統派でありながら、遊び心あるアイテムを生み出すそのギャップに魅せられて、カラトラバのファンになる人も多くいます。幅広いユーザーをターゲットにしているからこそ、カラトラバは約90年という非常に長い期間にわたって、パテックフィリップのフラグシップとしての地位を守り続けてこられたのでしょう。

理由その3「心躍るヒストリー」

前述したように、パテックフィリップのシンボルマークは「カラトラバ十字」です。カラトラバとは12世紀にイスラム勢力と戦っていたスペインの戦闘騎士団の名称で、紋章には十字架の周りに4つの百合の花があしらわれています。この完璧なバランスを保った美しい紋章が意味するのは、騎士団が掲げる「勇気・礼節・独立」といった信念です。

パテックフィリップがこの紋章をシンボルマークとして採用したのは、完璧な調和を保った高いデザイン性に惹かれたのはもちろん、その美しさが長期的な企業理念と合致していたからです。いつまでも変わらない美しさを表現する均衡のとれたデザインが、パテックフィリップの価値観を表すのに最適だと考えられました。

そうした普遍的な美しさを追い求め、実際に発売するコレクションに反映するパテックフィリップの姿勢に共感するファンも多く、人気を支えているといえます。

カラトラバの人気モデル5選

カラトラバは約90年にもわたる歴史のなかで、多くのモデルが発売されています。どれもステータス性の高い高級腕時計には変わりありませんが、中古市場において価格を左右するのは人気の高さです。そこで、ここからはカラトラバのなかでも特に人気の高いモデルを5つ紹介していくので、参考にしてください。

カラトラバ 5196G-001

通称「クンロク」として有名な初代モデル「Ref.96」の流れを引き継いだ正統派の現行モデルです。カラトラバらしいクラシックなデザインが美しく、シンプルでありながらエレガントさを感じさせてくれる逸品となっています。ドルフィンハンドにバーインデックスといった腕時計の定番とも呼べるスタイルを確立したカラトラバらしいデザインが魅力です。

また、このモデルには手巻きムーブメントの「キャリバー215」が採用されており、そのクラシックな美しさをより引き立たせています。フォーマルからカジュアルまで幅広いシーンでステータスの高さをアピールしてくれるモデルとして人気があります。

カラトラバ 5196R-001

6時位置にあるスモールセコンドや砲弾型の植字インデックスが、「Ref.96」を思い起こさせるとして人気が高い現行モデルです。シンプルで美しいデザインや定番のドルフィンハンドはそのままに、近年の時計界のトレンドとなっているケースサイズの大型化に対応しているのが特徴となっています。ケースサイズは37mmであり、現行の手巻き式モデルのなかでは最も大きいサイズです。

その分だけ重厚感は増していることから、存在感のある腕時計を探している人からの支持を集めています。世代を超えて愛されているカラトラバらしいモデルであり、普遍的なデザイン性に魅せられて多くのファンがいるアイテムです。

カラトラバ 5107R-001

エレガントさを強調しているローズゴールドが印象的なモデルです。2005年に惜しまれながらも生産終了となりましたが、いまだ多くの愛好家から人気があります。

このモデルの特徴はカラトラバにしては珍しい、ねじ込み式リューズを取り入れている点です。また、キャリバーにはカレンダー機能が付いているセンターセコンドの315SCが採用され、さらにその動きを存分に楽しめるスケルトンバックになっている点も特徴として挙げられます。

他のモデルと比べてオリジナリティが強いモデルとなっており、シンプルで美しいカラトラバのよさを活かしながら、実用性にも配慮された逸品です。通常モデルに比べて近代的なデザイン性が高く評価されています。

カラトラバ 5107P-001

カラトラバのなかでも非常に希少価値が高いモデルです。こちらは2006年に生産が終了した「5107」のプラチナモデルとなっています。プラチナモデルは1年しか生産されていないため、とても価値が高く、ユーザーの間でも高い人気を誇るアイテムです。(※現在は生産されておりません。)

プラチナの輝きとブラックのダイアルカラーのコントラストが非常に美しく、シンプルさを極めたクラシックスタイルの最高傑作と呼ばれることもあります。ドルフィンハンドやバーインデックスといった普遍的なスタイルはそのままですが、6時位置のケースサイドにプラチナモデルの証としてダイヤモンドが配置されており、ステータスをより高めるのに一役買っています。

カラトラバ 3923J

3923Jは、1986年発売の旧モデルです。腕時計の機能性を追求した無駄のないラウンド型のデザインと、素材の滑らかさを活かした洗練されたデザイン性が高く評価されています。現行のカラトラバと異なり薄型のケースであることが特徴で、繊細さとイエローゴールドのゴージャスさの両方を感じられるアイテムとなっています。

こちらのモデルは同じキャリバー215を搭載し1982年発売の「3796」より、ケースサイズが1mm大きくなっています。また、ベゼルに丸みを持たせたことによって、角と曲線が融合した前衛的なデザインを表現しているのが魅力です。

カラトラバの特徴であるドルフィンハンドや12時に2本のバーインデックスはもちろん採用されており、より高級感のあるデザインを求めるファンを惹きつけています。

究極のエレガンス・カラトラバ

パテックフィリップのカラトラバは日本での知名度はそれほど高くありませんが、世界的に見たステータスは非常に高い腕時計です。そのため、中古市場でも一定のニーズが期待でき、コンディション次第では非常に高値で取引されることもあります。ご自宅にカラトラバが眠っているという人は、一度査定に出してみてはいかがでしょうか。

ブランド買取専門店ロデオドライブでは、現行モデル・旧モデル問わず人気を集めるカラトラバの高価買取を実施しています。ロデオドライブは国内最大級の業者間オークションを行っているほか、国内店舗や海外へのセールスルートをもっていることで幅広く高価買取が可能です。

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