COLUMNコラム
IWCの代表モデル!ポルトギーゼはなぜ人気?
機能性やデザイン性の高さで人気を集めるIWCのなかでも、洗練されたデザインのコレクション「ポルトギーゼ」は多くのファンを魅了してきました。
誕生から長い歴史を経て、今ではIWCの代名詞といわれるほどのコレクションになっています。この記事では、ポルトギーゼが多くの時計愛好者から愛されている理由や人気モデルを紹介していきます。
ポルトギーゼの歴史
ポルトギーゼを誕生させたIWCは、1868年にスイスで創業した企業の高級腕時計のブランドです。IWCというブランド名は企業名「International Watch Company(インターナショナル・ウォッチ・カンパニー)」のアルファベットから作られました。
ポルトギーゼの原型となる時計が作られたのは1939年のことです。2人のポルトガル人商人がIWCを訪れ「大きくても構わない、マリンクロノメーターと同等の精度をもつ腕時計を作って欲しい」という依頼をしました。マリンクロノメーターとは航海中に正確な経度を知るために活用されていた高精度の時計のことです。
商人の依頼を受けたIWCは、高精度の懐中時計ムーブメントを使用して大型の腕時計を完成させました。現代では「デカ厚時計」と称し、ファッションの一部としてあえて大型の腕時計を選ぶ人が少なくありません。しかし、当時は大型の腕時計が注目されることはほとんどなかったため、人気モデルとはなりませんでした。
1993年になるとIWCは創業125周年を記念して、特別サイズのポルトギーゼ手巻きモデルを限定生産で復活させました。その後もオートマティック、ミニッツリピーター、クロノグラフといった人気モデルが次々と発表され人気を博します。そして、今ではポルトギーゼといえばIWCの代名詞ともいわれるコレクションになりました。
ポルトギーゼの人気の理由
IWCは高精度を保証するスイス公認の規格「クロノメーター規格」よりもさらに厳しい自社規格を設けています。そのためユーザーが手にするのは厳しい基準をクリアした時計だけ、という品質のよさが人気の理由のひとつです。
そのうえ、ポルトギーゼはデザイン性や豊富なバリエーション、ストーリー性にも魅力があり、人気を集める理由となっています。ひとつずつチェックしてみましょう。
理由その1:スマートかつ機能的なデザイン
ポルトギーゼはスマートで機能的なデザインが魅力です。例えば、程よい存在感を演出するシンプルなケースや視認性が高く機能的な文字盤のデザインです。懐中時計のムーブメントを腕時計に使うと全体的にボリュームが出てしまいます。そこで、装着時に違和感が出ないよう、厚みを抑えてケースデザインはシンプルに仕上げられました。
また、視認性を高めるために文字盤を極限まで大きくし、インデックスには読みやすいアラビア数字を採用しています。それから、スリムなリーフ針も視認性を高めているポイントです。
さらに、ポルトギーゼが誕生した頃に懐中時計で採用されることが多かったレイルウェイ分目盛り(シェマンドフェール)を取り入れていることも特徴です。レイルウェイ目盛りは電車の線路のような目盛りで、二重になっている円に1分間隔で目盛りが入っています。
ポルトギーゼは無駄な装飾をしないことで、ケースは大型ながら全体的にスタイリッシュでスマートな印象になっています。
理由その2:豊富なバリエーション
バリエーションが豊富なことも人気の理由です。時刻のみを示すシンプルな3針モデルはもちろん、カレンダーやクロノグラフといった複雑機構が搭載されているモデルもあります。複雑機構が搭載されているモデルでも、デザインをシンプルにすることで視認性も確保されているのが特徴です。
例えば、クロノグラフを掲載している時計は機械的な印象になりがちですが、ポルトギーゼのクロノグラフはシンプルかつ実用的です。日付表示窓がなく2つのインダイアルで構成された、よりシンプルなデザインのモデルもあります。
また、カレンダー機能が搭載されているモデルは大きく分けて2つあり、「アニュアル・カレンダー(年次カレンダー)」と「パーペチュアル・カレンダー(永久カレンダー)」に分けられます。
アニュアル・カレンダーが搭載されているモデルは自動調整機能がないため1年に一度、自分の手で日付を調整します。パーペチュアル・カレンダーが搭載されているモデルは、価格が上がるものの定期的に日付を調整する必要はありません。
デザインや全体的な印象、価格帯は搭載されている機能によって変わります。さまざまな視点からチェックして自分に合うモデルを選びましょう。
理由その3:ストーリー性
前述のとおり、ポルトギーゼが誕生した当時はまだ腕時計のムーブメントの精度が低く、懐中時計のムーブメント以外に高い精度と航海に耐える耐久性を備えた腕時計を作る道具はありませんでした。
とはいえ、懐中時計はもともと胸ポケットに入れて使うために作られた時計です。出来上がった時計は腕時計としてはサイズが大きく、当時の人気モデルにはなりませんでした。
ところが時代は変わり、腕時計はデカ厚ブームを迎えます。125周年を記念してポルトギーゼを再発売すると、今度は多くの注目を集め人気を得ました。誕生した当時は注目されることのなかったデザインが、長い時を経て復活したとたん注目される。このようなドラマチックなストーリー性も人気の理由になっています。
ポルトギーゼの人気モデル
ポルトギーゼにはいくつかのモデルがありますが、ここからは特に人気の高いモデルを紹介していきます。どれを選べばよいか悩んでいるという方も参考にしてみてください。
ポルトギーゼ・オートマティック(Ref.IW500705)
Ref.IW500705は初代のポルトギーゼを彷彿させるシンプルかつクラシカルなデザインが魅力です。時計の印象を左右する文字盤は、シルバーメッキにブルーのインデックスと針でよく映えます。スタイリッシュなブルーのアリゲーター・ストラップもポイントといえるでしょう。
ムーブメントにはIWC自社製のキャリバー52010を採用。ペラトン自動巻き機構の巻き上げ爪・自動巻きホイール・ローター軸受けにはセラミック素材が使われ、摩耗に強い仕様です。
また、時計の心臓といっても過言ではない香箱が2つ装備されていることで、パワーリザーブは7日間となっています。
ラグは人間工学をもとに設計されているため、手首が細くフィットする時計がないという方でも満足できる着用感を得られます。直径が42.3mm、厚さは14.1mm、防水性は3気圧です。(※現在は生産されておりません。)
ポルトギーゼ・クロノグラフ (Ref.IW371480)
Ref.IW371480は、レッドゴールドのケースとダークブラウンのアリゲーター・ストラップが高級感を醸し出しています。エレガントな雰囲気の色使いのなかで動き続ける、ブルーの秒針が絶妙なアクセントとなっており、クロノグラフでありながら、高い視認性を確保しているのはポルトギーゼならではです。
ムーブメントはキャリバー79350の自動巻きで、パワーリザーブは44時間となっています。シンプルすぎず、ちょっと大人のおしゃれを楽しみたいに方にぴったりなデザインです。直径が40.9mm、厚さが12.5mm、防水性は3気圧となっています。(※現在は生産されておりません。)
ポルトギーゼ・クロノグラフ(Ref.IW371446)
Ref.IW371446は、ステンレススティール製のケースとシルバーメッキの文字盤にブルーの針とインデックスが若々しく涼し気な印象です。ストラップはダークブルーのアリゲーター・ストラップで、全体がシルバーとブルーでまとまっています。すっきり見える色の組み合わせで、フォーマルでもカジュアルでも違和感なく馴染むでしょう。
キャリバー79350の自動巻きムーブメントで44時間のパワーリザーブという仕様になっています。直径は40.9mm、厚さは12.5mm、防水性が3気圧です。(※現在は生産されておりません。)
ポルトギーゼ・ヨットクラブ・クロノグラフ(Ref.IW390503)
コレクションのなかでも最もスポーティーなモデルが、ポルトギーゼ・ヨットクラブ・クロノグラフです。腕に馴染みやすいラバーストラップは耐久性が高く、スポーツ競技に向いています。
現行モデルのRef.IW390503は、ムーブメントには自社製の頑丈なキャリバー89361を搭載しています。
また、ほかのモデルよりも高い6気圧の防水性、12時位置の同軸上に設計されたアワー・カウンターとミニッツ・カウンターも特徴です。ほかにもフライバック機能、時・分・秒のストップウォッチ機能など、まさにコレクションのなかで1番スポーティーな仕様となっています。
なお、針とインデックスはポルトギーゼコレクションで唯一の夜光性で、直径は43.5mm、厚さは14.1mmです。
ポルトギーゼ・クロノグラフ (Ref.IW371482)
Ref.IW371482は、キャリバー79350の自動巻きムーブメントでパワーリザーブは44時間となります。赤みの強いK18レッドゴールドとブラックのアリゲーター・ストラップの組み合わせは、圧倒的な存在感をアピールできるでしょう。
文字盤をスモーキーなグレーとブラックにすることで上品さがプラスされ、立体感も生まれています。
ラグジュアリーな腕時計を探している方にぴったりな一本です。直径は40.9mm、厚さが12.5mm、防水性は3気圧になっています。
ポルトギーゼ・オートマティック(Ref.IW500704)
Ref.IW500704は、ステンレススティールにシルバーメッキのスマートな文字盤で視認性に優れています。パワーリザーブ表示や日付表示も搭載され、実用性も高いのが特徴です。
シンプルで主張しすぎない色使いは、ビジネスやフォーマルのほか、カジュアルなシーンでも自然に馴染むでしょう。裏蓋は巻き上げ機構や美しいコート・ド・ジュネーブ装飾を確認できるシースルーになっており、時計好きにはたまりません。
ムーブメントはIWC自社製キャリバー52010です。直径が42.3mm、厚さは14.1mm、防水性は3気圧となっています。
IWCを代表するポルトギーゼ
1939年ふたりのポルトガル人の依頼によって誕生したポルトギーゼは、現代のIWCを代表するコレクションとなりました。IWCが誇る品質の高さをはじめ、デザイン性や機能性、豊富なバリエーションが人気の理由です。
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