オーストラリアが発行している金貨であり、知名度の高いカンガルー金貨を購入・売却したいと考えている人もいるかもしれません。カンガルー金貨にはどのような特徴があるのでしょうか。

この記事では、カンガルー金貨に興味のある人に向けて、カンガルー金貨の特徴や種類、入手・売却方法まで詳しく解説します。偽物の見分け方や高く売るコツなども解説するので、ぜひ参考にしてください。

カンガルー金貨とは

カンガルー金貨とは、オーストラリアの地金型金貨です。西オーストラリア州政府公営・パース造幣局によって発行されています。地金型金貨とは、投資用に発行される金貨のことで造幣局によって鋳造されており、金の含有量や品位などが保証されているものを指します。

カンガルー金貨は地金型金貨の中でも非常に知名度が高く、オーストリアのウィーン金貨、カナダのメイプルリーフ金貨とともに世界三大金貨とも呼ばれるほどの人気金貨です。
また、カンガルー金貨は純金製で、カンガルーが金貨の表面に刻印されています。そのデザイン性から収集型金貨としての要素も兼ね備えており、コレクション目的で購入するケースも少なくありません。

カンガルー金貨の特徴

カンガルー金貨は知名度と人気の高い金貨です。投資用としてはもちろんのこと、収集目的で入手されることも多いようです。ではカンガルー金貨には、どのような特徴があるのでしょうか。ここでは、カンガルー金貨の特徴を詳しく解説します。カンガルー金貨を入手・売却してみたいと考えている人は、ぜひ参考にしてください。

オーストラリアの地金型金貨

カンガルー金貨はオーストラリアの地金型金貨です。1986年に初めて発行されたカンガルー金貨は、以後毎年発行されています。金の純度が99.99%となっており「9999＋」と表記されます。このように純金で作られているため、投資用としても非常に人気です。

カンガルー金貨は、西オーストラリア州政府公営・パース造幣局によって鋳造されています。パース造幣局は、オーストラリアでゴールドラッシュが発生していた1899年に英国王立造幣局の分室として設立されました。
西オーストラリアで採鉱された金鉱石を製錬・鋳造した金貨を国内のみならず、大英帝国諸地域へ供給してきた歴史があり、その技術力の高さには定評があります。

カンガルー金貨はパース造幣局の高い技術力によって鋳造され、西オーストラリア州政府が品位と重量を保証する法定通貨であることから高い人気となっているのです。

毎年デザイン・発行枚数が変わる金貨

カンガルー金貨の表面にはイギリスのエリザベス2世の肖像が描かれており、裏面にはオーストラリアを象徴する動物であるカンガルーが描かれています。かわいらしいカンガルーが描かれているため、デザイン的な人気の高い金貨でもあります。

カンガルー金貨の特徴は、裏面に描かれているカンガルーのデザインが毎年変わる点です。異なるデザインを集めようと、毎年購入するコレクターも多くいます。このように地金型金貨でありながらコレクション性が高く、収集型金貨としての側面もあるのがカンガルー金貨の特徴です。

また、カンガルー金貨は発行される年によって「人気」が異なります。その年のデザインの人気によって受注枚数が変わり、結果として発行枚数も毎年変わってくるからです。人気のあるデザインでニーズの高い年や、反対に発行枚数の少ない年もあるため、結果として価値や価格が変動する可能性があります。

カンガルー金貨の種類

カンガルー金貨には、5つの種類があります。カンガルー金貨の種類は以下のとおりです。

額面価格（豪ドル）	重量
100ドル	1オンス（重量31.1g）
50ドル	2分の1オンス（重量15.5g）
25ドル	4分の1オンス（重量7.7g）
15ドル	10分の1オンス（重量3.1g）
2ドル	20分の1オンス（重量0.5g）

このように、額面価格によって重量が異なります。額面価格はすべてオーストラリアドルです。法定金貨なので額面はこのように設定されていますが、市場で取引される場合は基本的に金相場に連動した価格となります。

金貨は通常oz（オンス）という重量単位で表されており、1oz＝約31.1035gです。一般的な地金金貨は、1オンスから10分の1オンスまでの4種類が発行されているケースがほとんどですが、カンガルー金貨は20分の一オンスの金貨が発行されていますので、投資用として少額の金貨を購入したいという場合にもよいでしょう。

また、例外として1kgのカンガルー金貨が毎年発行されています。上の表で紹介したカンガルー金貨は毎年カンガルーのデザインが変わりますが、1kgのカンガルー金貨はカンガルーのデザインは毎年同じです。

カンガルー金貨の価値

前述したように、カンガルー金貨は純金で作られています。そのため、金としての価値があります。昨今は金相場が高騰しているため、高価買取が期待できるでしょう。金相場によっては、購入した価格よりも大幅に高い価格で買い取ってもらえるケースもあります。

金は「有事の金」とも呼ばれており、安全性の高い資産です。例えば株式であれば会社が破綻した際には価値がゼロになってしまいます。
しかし、金や金貨はそれ自体に価値がある実物資産なので、何かあったとしても資産価値がゼロになることはありません。金貨は小さく保管もしやすいため、投資用として扱いやすいという側面もあります。

カンガルー金貨とナゲット金貨の違い

カンガルー金貨は、もともとナゲット金貨と呼ばれていました。現在のカンガルー金貨は裏面にカンガルーがデザインされていますが、発行当初の1986年から1989年までの4年間は金貨の裏面にナゲットと呼ばれる自然金塊がデザインされていたため、ナゲット金貨と呼ばれていたようです。

現在でも1989年までに発行されておりナゲットが描かれた金貨は「ナゲット金貨」と呼ばれます。また、かつてナゲット金貨と呼んでいた名残から、海外の銀行などではカンガルーがデザインされているものでもナゲット金貨と呼ぶ場合もあるようです。

カンガルー金貨の入手方法

カンガルー金貨を投資目的やコレクション目的で入手したいと考えている人も多いでしょう。しかし、どのように購入すればよいのか分からないという人も少なくありません。

カンガルー金貨を投資のため日本で入手する際には、カンガルー金貨を取り扱っている輸入代理店で購入するのがおすすめです。日本では、オーストラリア・パース造幣局との間で販売提携を結んでいる三菱マテリアルで購入できます。三菱マテリアルの店頭、または電話で購入できるため、都合の良い方法で購入するとよいでしょう。

また、コレクション目的で購入したい場合は、コイン専門店で購入する方法もあります。インターネットオークションやフリマアプリなどに出品されているものも見かけますが、中には偽物が出品されている場合もあるため注意しましょう。

カンガルー金貨の売却方法

カンガルー金貨を売却する際には、金貨の買取を行っている買取会社に依頼しましょう。この際、外国コインを取り扱っている買取会社に依頼するのがおすすめです。

カンガルー金貨は純金で作られているため、金に精通したスタッフのいる買取会社だと安心でしょう。買取実績が豊富にあるか、金やプラチナなどの買取に精通しているかなどをチェックしておきます。買取会社の公式サイトなどに買取実績などが記載されているので、売却する前に確認しておきましょう。

また、カンガルー金貨はコレクションアイテムとしての側面もあります。人気のデザインのものや発行枚数によっては価値が変動することも大きな特徴です。
そのため、コレクション性の高い金貨の買取実績があるかどうかも確認しておくと安心です。公式サイトで買取価格を比較する、見積もりを取って比較するなどするとよいでしょう。

カンガルー金貨の偽物の見分け方は？

前述したように、カンガルー金貨は知名度が高く投資用としてもコレクションアイテムとしても人気の高い金貨です。そのため、偽物が流通していることもあります。
しかし、見た目でカンガルー金貨の偽物を見分けるのは難しいのが現実です。なるべく個人間での取引は避け、信頼できる店舗で購入するなど自衛策をとるしか方法はありません。

カンガルー金貨は純金で作られており、手に持ったとき純金独特のずしりとした重さが感じられます。しかし、偽物は価格の安い銅やニッケルなどで作られていることが多いため、重量が純金で作られたものよりも軽いことが多くあります。そのため純金にしては重量が軽いという場合は偽物だと疑ったほうがよいかもしれません。

カンガルー金貨を高く売るには？

カンガルー金貨をできるだけ高く売りたいのなら、金相場をしっかりと確認しましょう。カンガルー金貨は純金で作られているため、価格を決める大きなポイントとして金相場があります。

また、希少性のある金貨は新品や未使用のほうが価値は高くなります。傷があると価値が下がるため、取り扱いには注意しましょう。純金はかなり柔らかい金属です。自己流でお手入れをして傷が付いてしまうケースもあるため、可能であれば何もせずに保管したほうがよいでしょう。

人気のあるカンガルー金貨

カンガルー金貨はオーストラリアが発行している地金型金貨です。知名度が高く人気のある金貨で、投資用やコレクション目的で購入する人も多くいます。人気が高いだけに偽物も出回っているため、購入する際には注意が必要です。
また、売却する際には金や金貨の買取実績が豊富な買取会社を選び、金相場が高くなっている時を狙いましょう。

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