COLUMNコラム
カサブランカはフランクミュラーの定番モデル。その魅力に迫る!
繊細な美しさと芸術的なセンスが光るフランクミュラーの腕時計は、世界中の時計ファンを魅了し続けています。時計には興味がなかったものの、フランクミュラーがきっかけでコレクターになったという人もいるのではないでしょうか。
多くの人を惹きつけるフランクミュラーの定番モデルがカサブランカです。この記事では、フランクミュラーを語るうえで外せない、カサブランカの歴史や魅力に迫っていきます。
フランクミュラーのカサブランカとは
高級腕時計ブランドとしてかねてから知られていたフランクミュラーですが、その認知度をさらに高めたのが「カサブランカ」です。優れたデザイン性や機能性の高さがある一方で、フランクミュラーのコレクションの中ではリーズナブルな価格帯ということから、発表後注目を集めます。
カサブランカという名前はかの有名な映画「カサブランカ」から名づけられました。なお、時計のコンセプトはモロッコの都市、カサブランカからインスピレーションを受けています。カサブランカは休日や旅行といった日常生活のなかで気軽に使えるよう、トラベラーズウォッチとして誕生したのです。
カサブランカの歴史
フランクミュラーのブランド名は、創業者の名前そのものからきています。創業者フランクミュラーは1958年にスイスで生まれました。子供の頃から時計づくりはげみ、通常であれば3年かかるジュネーブ時計学校の単位修得をたった1年で成し遂げたほどの情熱を持ち合わせていました。
数多くの賞を授与されたフランクミュラーは、ジュネーブ時計学校を卒業するやいなや貴重な時計の修理を依頼されるようになります。1986年には時計師数人と創作工房を構えました。ここでこれまでにはなかった「ジャンピングアワー機能付きトゥールビヨン」という構造を発表し、世界に知られることになります。
その後も次々と「世界初」の技術を発表し続け、いつしか“ブレゲの再来”とまでいわれるようになりました。1991年になるとジュネーブの宝石商ヴァルタン・シルマケスと「テクノウォッチ」の共同経営を始めます。時計ブランドとしての「フランクミュラー」が誕生したのは翌年、1992年のことです。当時のフランクミュラーは複雑な時計を製造することしか考えていなかったものの、共同経営者からステンレス・スティールを採用したシンプルなコレクションの展開を提案されます。
はじめはあまり乗り気ではなかったようですが、最終的には提案を受け入れ1994年「カサブランカ」が誕生しました。これまで採用したことのないステンレス・スティールや価格を抑えるために汎用ムーブメントを取り入れることで、より多くの時計ファンの手の届く価格になったのです。
カサブランカの特徴
共同経営者から促される形で誕生し、いまやフランクミュラーの定番モデルとなったカサブランカにはどのような特徴があるのでしょうか。
特徴①ステンレス・スティールを採用
映画「カサブランカ」が上映されていた頃、バカンス用の時計はステンレス・スティールの時計が好まれる傾向にありました。ステンレス・スティールは耐久性に優れているうえに、当時の最先端技術の製品でもあったからです。
そこで、映画の時代背景やイメージにこだわったフランクミュラーは、カサブランカには丈夫なステンレス・スティールを採用します。それまでのフランクミュラーでは高価なゴールドなどを採用していたため、ステンレス・スティール製の腕時計は初めての試みです。しかし、結果的に従来よりも価格を下げることになったため、フランクミュラーファンを増やすことになりました。
特徴②ヨーロッパ人の憧れ、カサブランカをイメージ
「カサブランカ」のコンセプトのもととなったモロッコの都市カサブランカは、1920~40年代のヨーロッパの人々にとって憧れの場所でした。腕時計のカサブランカの文字盤は独特な街並みや砂漠などエキゾチックな雰囲気を表しています。
カサブランカの文字盤は「ホワイト」「サーモンピンク」「ブラック」の3色が基本です。そして、文字盤の3色にはそれぞれ意味があります。ホワイトはカサブランカの街並みを構成する白い家を、サーモンピンクは赤みが強いのが特徴的なサハラ砂漠の砂を、ブラックは街灯がなかった当時の夜です。フランクミュラーは時計のなかにモロッコの都市、カサブランカを閉じ込めたといえます。
旅行にも耐えうるタフさ
カサブランカのタフさは、砂漠から時計を守るステンレス・スティールを採用した部分だけではありません。例えば、カサブランカには比較的安価なうえに砂漠の暑さにも耐えられるタフな素材であるカーフベルトが採用されています。
また、カサブランカには当時街灯のなかった真っ暗なモロッコの夜でも時間が確認できるよう、インデックスと針に夜光塗料が塗られています。ちなみに、フランクミュラーで夜光塗料を採用したのはカサブランカが初めてです。ステンレス・スティールや夜光塗料が初めて採用されたカサブランカは、フランクミュラーの革新的存在ともいえるでしょう。
特徴③エイジングを楽しめる
一般的な腕時計はいつまでも美しい状態を保つために、さまざまな加工を施されています。特に、腕時計の印象を左右する文字盤は、紫外線によって変色しないようUVコーティングされていることがほとんどです。
しかし、カサブランカはあえてUVコーティングをしていません。それは、長きにわたり愛されてこそ価値が深まるという時計の醍醐味を意識しているからです。UVコーティングをしていない文字盤は使用される年月とともに日焼けをしていきます。
その日焼け具合はオーナーの使用頻度や使用する場所によって異なるものです。つまり、同じような変化はひとつもありません。オーナーと共に年を重ね一緒に過ごした分、オーナーにとって自分だけの特別な時計となっていくのです。自然と生まれるアンティーク具合は、時計ファンにとってたまらない魅力となります。
特徴⑤専用ボックスまで旅行気分
カサブランカは、専用ボックスまで旅行気分を味わえるという特徴があります。
旅行カバンのミニチュア版のようなデザインの専用ボックスは遊び心満載です。まさに、旅行や休日のパートナーとして連れていきたい時計といえるでしょう。
「CASABLANCA」の刻印まで施されているなど、専用ボックスの細部にまでこだわり抜かれています。専用ボックスを見るたびに、これまでカサブランカを身につけて旅をした街が思い出されることでしょう。
カサブランカのおすすめモデル5選
独特の世界観やフランクミュラー初の試みが詰まったカサブランカですが、最後に魅力たっぷりなカサブランカのなかでもおすすめのモデル5選をご紹介します。
カサブランカ(Ref.5850CASA )
シンプルでフランクミュラーらしいエレガントなフォルムを持つ現行モデルがRef.5850CASAです。ステンレス・スティールの無機質なツヤに、ビザン数字を施したブラックの文字盤が映えています。また、時を知らせるブルーの針が絶妙なアクセントになっています。
フランクミュラーの標準サイズ45.0×32.0mmは日本人の手首にもフィットするサイズ感です。一目見ればフランクミュラーと分かるものの、主張しすぎない自然な存在感は、ビジネスシーンでも使いやすいでしょう。ベーシックなモデルなので、フランクミュラー1本目という人にもおすすめです。
カサブランカ(Ref.1752QZ CASA)
カサブランカのレディースの現行モデルです。カサブランカならではの美しい曲線のケースにビザン数字をあしらえることでスッキリとした印象になっています。針は時針・分針のみで視認性も高く、普段使いしやすいモデルです。
サイズは35.0×25.0mmとレディースとしては標準サイズです。ブレスレットの代わりにアクセサリー感覚で楽しむこともできます。ムーブメントは便利なクォーツ式なので、長期間正確な時刻を教えてくれることでしょう。夫婦やカップルでカサブランカをペアで着用するのもおすすめです。
カサブランカデイト(Ref.8880CDTBRCAMOUFLAGE OAC)
限定200本という大変希少価値の高い現行モデルです。カモフラージュ柄は人気が高く、あっという間に完売することも珍しくありません。ビザン数字をいくつも重ね合わせたグラデーションによって生み出されるカモフラージュ柄は、フランクミュラーファンならぜひ手に入れておきたい1本です。
55.5×39.5mmというやや大きめのケースで存在感は抜群。フランクミュラーでは珍しいヘアライン仕上げによってできた絶妙な質感がカモフラージュ柄の文字盤とマッチしています。冒険心を忘れていない大人にぴったりです。
カサブランカ(Ref.6850MC CASA)
サイズが46.5×34.0mmとやや大きめ旧モデルで、カサブランカの街並みをイメージした真っ白な文字盤に美しく配列されたビザン数字が印象的です。使うシーンを選ばないオーソドックスなデザインで手にとりやすいのではないでしょうか。
ビジネスシーンではもちろん、カジュアルな服装にも違和感なく装着できるので人気が高いモデルです。
カサブランカ(Ref.2852CASA )
ケースサイズは43.0×31.0mmと標準的な大きさの旧モデルです。しなやかな曲線が美しいケースにブラックの文字盤とレザーベルトが全体の印象をスタイリッシュにしています。
シックなイメージが好みであれば、レザーベルトがぴったりです。メタルベルトのカサブランカとは一味ちがったイメージで、特にフォーマルシーンで活躍してくれそうなデザインです。
カサブランカはフランクミュラー入門に最適
フランクミュラーのカサブランカは、それまでのフランクミュラーとは一風変わった仕様でブランド内に新しい風を吹かせました。映画「カサブランカ」とモロッコの都市「カサブランカ」から着想を得たデザインは、シンプルでありながらさりげない存在感をアピールできます。フランクミュラー入門にはカサブランカが最適といえるでしょう。
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