COLUMNコラム
この金製品は本物? 偽物? 金かどうかを調べる方法を大解説!
金のジュエリーを保有しており、買取を検討している場合に気になるのが、本物の金なのかどうかという点でしょう。金色のジュエリーの中には、金メッキや金張りが施されているものもあるため注意が必要です。
ここでは、金と金メッキの見分け方を中心に解説します。併せて、24金・18金・10金の違いや見分け方も解説するため、ぜひ参考にしてください。ただし、この記事でご紹介する方法は確定的なものではありません。心配であれば金の買取をしている専門店に相談するとよいでしょう。
目次
金か金メッキかの見分け方
金製品には純金や18金、14金など金を実際に配合して作られているものと、表面のみに金を圧着したもの(金メッキ・金張り)があります。金と金メッキでは買取価格が大きく異なるため、自分の持っている金製品がどちらなのか気になる人も多いでしょう。
金か金メッキかを見分ける方法としては、刻印のチェックや表記のチェック、見た目や磁石による確認、重量での判断などさまざまな方法があります。
刻印をチェック
まずは刻印をチェックしましょう。純金(24金)であれば「K24」や「Au999」、18金であれば「K18」「Au750」などと表記されています。
日本では、24分率が使われているため日本で生産された金製品の場合には、「K24」や「K18」と表記されています。一方、海外では1,000分率が使われているため、海外で生産された金製品の場合はAu999やAu750と表記されることもあります。
これらの刻印の横に日本国旗のマークが入っていれば、日本で定められた検査をクリアしているという証であり、造幣局のお墨付きが与えられているため安心です。K24やK18の後にGPなどのアルファベットが刻印されている場合には、金メッキや金張りの可能性があります。
金メッキの場合
金メッキの場合には、以下のような刻印が入っています。
- GP(GOLD PLATED)
- GE、GEP(GOLD ELECTRO PLATED)
- HE、HGE(HARD GOLD ELECTRO PLATED)
- 1M、3M、5M(1ミクロン、3ミクロン、5ミクロンの厚さのメッキ)
「PLATED」はメッキを施したという意味があります。「ELECTRO PLATED」とは、電気を使ってメッキを施したことを意味しています。刻印は英文表示であり、24Kや18Kなど金の純度を表す刻印の前後どちらかにつくため、分かりにくいケースもあります。
もし、表示の内容が分からない場合には金の買取を行っている会社に相談してみるとよいでしょう。
金張りの場合
金張りの場合には、以下のような刻印が入っています。
- GF(GOLD FILLED)
- GR(GOLD ROLLED)
- GS(GOLD SHELLED)
- RGP(ROLLED GOLD PLATE)
金張りとは、熱と圧力によって物理的に金を張り付ける方法です。「FILLED」や「ROLLED」には、被せた、圧延加工をしたという意味があります。金メッキ同様に英文で表示されており、表記が金の純度を表す刻印)18Kや24Kなど)の前後どちらについているかも商品によって異なります。
金メッキか金張りか分からないという場合は、専門業者に確認してみるとよいでしょう。
「あとK」にはご注意を
金製品の刻印には、K18やK10のように数字の前にKが付くものと、18Kや10Kのように数字が後に付くものがあります。このKの位置はその金製品が製造された国によって異なります。一般的に国内で製造された金製品は、K18やK10というように数字の前にKが付くのが特徴です。
一方古い海外製品、主に日本以外のアジアの国々で製造された金製品は18Kや10Kのように数字の後にKが付くため、業界的には「あとK」とも呼ばれています。
あとKは純度が表示された刻印よりも低かったり、刻印とはまったく違う偽物だったりする場合があります。もちろんすべての商品が粗悪品というわけではありませんが、偽物の可能性もあるため注意しましょう。
はがれている箇所がないか
古い金製品の場合、はがれている箇所がないか確認しましょう。金メッキは金以外の金属の表面に薄く金を圧着させているため、角などの圧力がかかりやすい部分ははがれやすくなっています。
ジュエリーであれば長期間使っている間に、肌とよく触れる部分などの色が変わってしまい、下に異なる色が見えてくるケースもあるため、製品の隅々まで確認することがポイントです。
擦れた部分がはがれている、金とは違う色が見えているという場合には、金メッキを疑った方がよいでしょう。ただし、ホワイトゴールド製品の場合はロジウムコーティングされていることが一般的ですので、シルバー色のコーティングがはがれてシャンパンゴールドの金属が見えている場合はこの限りではありません。
磁石にくっつくか
金か金メッキかを磁石で見極める方法もあります。本物の金は磁石には付きません。18金などには銀や銅といった割金が使われていますが、これらの金属も磁石には反応しないとされています。一方、金メッキは下地で使用される金属に磁石が反応することもあるため、磁石を近づけてみて付くか付かないかを確認してみるとよいでしょう。
ただし、磁石では確実に見分けることはできないため注意が必要です。中には、銀などの磁石と反応しない素材を金メッキの下地に使っている場合もあります。また、割金の種類によっては本物の金製品でも磁石と反応する可能性があるため、磁石のみで判断せずに他の見分け方とセットで行うなど工夫する必要があります。
重量で判断する
重量で金か金メッキかを判断する方法もあります。金属はそれぞれ密度が違うので、水に対する金の重さを割り出すことで金の比重を確かめることが可能です。この方法は、紀元前から行われていた古い手法ですが、家庭でも簡単に金の比重を調べられる方法でもあります。金の1立方センチメートルあたりの比重は以下のとおりです。
- K24:19.13~19.51g
- K22:17.45~18.25g
- K18:14.84~16.12g
- K14:12.91~14.44g
- K10:11.42~13.09g
それぞれの比重を使って、金かどうかを見分けます。詳しいやり方や用意するものについては後述するため、そちらを参考にしてください。
用意するもの
金の比重を求めるために必要なものは以下のとおりです。
- はかり
- 糸
- 水を入れる容器
- 適量の水
このように、特別な用具は必要ありません。はかりについても、ゴールドジュエリーなどのような小さなアイテムであれば家庭用キッチンスケールなどで計れます。糸も、裁縫に使うような一般的な糸で構いません。
キッチンスケールなどのはかりがない場合には、目盛り付きの計量カップやビーカーなどで代用できますが、細かな数値を計ることが難しいため、できればキッチンスケールなどを用意したほうがよいでしょう。
調べ方
物質の密度は「重量÷体積」で求められるため、金製品自体の重量と体積を求めましょう。金の比重を求める具体的な方法は以下のとおりです。
- はかりで、対象となる金製品の重さを計りメモ(A)しておく
- 水がたっぷり入った容器をはかりに置き、表記をゼロに戻す
- 糸などで金製品をつるして水の中にいれ、その重量を計ってメモ(B)する
- 金自体の重さ(A)÷体積(B)で比重を求める
例えば、金製品の重量(A)が50gで水の中で金製品を糸につるしてはかった重量(B)が4gだとしましょう。水は1立方センチメートルあたり1gなので、水に沈めた金属が押しのけている水の重さ=金の体積となります。つまりこの場合は50÷4となるため、金の密度は12.5(K10)となります。
水を使って金の比重を求める際には、注意したいポイントがあります。まず、金製品をつるして水の中に入れる際には、容器の側面や底などに金製品が触れないようにしましょう。金製品が底などについてしまうと、正確な数値が計れません。
また、水を使って金の比重を求める方法は、純粋な金製品であれば効果的な方法ですが、異素材と組み合わせたものや宝石が付いたものには適さないため注意が必要です。また、内部に隙間のあるアイテムも正しい比重が出せません。
さらに金メッキでも金と同じような比重になるものもあるため、確実に見極められるわけではないことも覚えておきましょう。
試金石を利用する方法
試金石を利用して金か金メッキかを判断する方法もあります。試金石とは、黒石を使用した硬い板のことです。試金石を利用した金の判別方法は古くから行われてきた方法で、江戸時代には活用されていたといわれています。
試金石の表面に調べたい金製品を擦りつけて、試金石に残った跡の色や感触などから金かどうかを判別します。もし金メッキであれば、擦りつけたことでメッキがはがれて中身の金属が見えるため、すぐに分かるでしょう。
また、金自体は柔らかい素材のため、擦った感触が硬い場合には偽物の可能性もあります。伝統的な判別方法ではありますが、金に傷が付くリスクがあるため試金石を使う場合は注意が必要です。
「純金(24金)・18金・10金の見分け方
金製品でも、24金・18金・10金など金の純度によって種類は異なります。同じ金製品でも純度の違いを見分けることはできるのでしょうか。前述した水や計りを利用して比率を導き出す方法でも調べられますが、もっと手軽に見分けたいという人もいるでしょう。ここでは、比重を調べる以外の方法を解説します。
色味で判断
確実な方法ではありませんが、金の純度は色味で判断することが可能です。金属の配合によって金の色味が変わるため、他の手持ちの金製品と色味を比較すれば判別できるかもしれません。
一般的に24金は山吹色のようにしっとりとして落ち着いた色合いの金色をしています。一方、18金は24金よりも明るめです。10金になるとさらに黄色味が薄くなっていくというように、純金がもっとも黄色味が濃く純度が下がるにつれて黄色味が薄くなっていきます。
ただし、金メッキであるか否かはこの方法では分からないうえ、24金以外の場合割金に使われる金属の配合はメーカーによって異なるため、色味で必ず判別できるわけではありません。
利用方法で判断
24金や18金、10金は、それぞれ利用方法が異なります。純金は非常に柔らかな素材で加工が難しいという特徴があります。そのため、純金である24金はジュエリーには向いておらず、コインやインゴットに加工されるケースが多いようです。
一方、18金や10金は24金より耐久性に優れています。柔らかい金に割金を配合することで耐久性や加工のしやすさが向上しているため、ジュエリーとして使われることが多いです。また、フルートやトランペットなどの楽器類、万年筆などにも使われています。
確実ではありませんが、どのようなアイテムに加工されているかで大まかに判別することも可能です。
金製品買取店に相談しよう
金を使ったとみられる製品の中には、本物の金を使ったものだけでなく金メッキが施されたものもあります。金か金メッキかを見分ける方法はありますが、この記事で解説したことはあくまで目安であり確実なものではありません。確実に判断したい場合には、金製品の買取店に相談するとよいでしょう。
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