COLUMNコラム
2022年グランドセイコー新作の特徴と魅力まとめ。Watches & Wonders Geneveに初参加
グランドセイコーは、完全国内生産されている高級腕時計ブランドとして高い知名度を誇ります。国内産の腕時計に興味がある、グランドセイコーの腕時計をつけてみたいという人も多いでしょう。
この記事では、2022年のグランドセイコー新作の特徴と魅力も徹底解説します。また、グランドセイコーが初参加した「Watches and Wonders Geneva 2022」についても解説するので、参考にしてください。
なお、この記事で紹介している金額はすべて2022年7月時点のものです。
目次
Watches and Wonders Geneva 2022に初参加
グランドセイコーは、2022年3月30日から4月5日まで開催されていた「Watches and Wonders Geneva 2022」に初参加しています。
Watches and Wonders Geneva 2022とは時計業界最大級の新作見本市です。さまざまな人気ブランドが、新作モデルを発表する場として高い注目を集めています。
Watches and Wonders Geneva 2022は、完全招待制として行われていたジュネーブサロンが前身です。かつては、限られた招待客のみに特別な空間を提供していましたが、現在ではより開かれた見本市として大々的に開催されています。
これまでスイスを中心とした高級腕時計の見本市といえば「バーゼルワールド」が有名でした。しかし最近では大手ブランドが離脱してしまったり、開催が中止になったりしているため、自然とWatches and Wonders Genevaに注目が集まるようになりました。
2022年新作その1:Kodo コンスタントフォース・トゥールビヨン
「Kodo コンスタントフォース・トゥールビヨン」は、鼓動からインスピレーションを得たメカニカルコンプリケーションウォッチです。スケルトン仕様となっており、複雑で美しい機構を眺めることができます。全世界20本の限定発売で、価格は4,400万円(税込)です。ケースサイズは外径43.8mm、厚さ12.9mmです。
デザイン性の高さと美しさが特徴の1つです。光と影が生み出す陰影や濃淡に美しさを見出す感性に着目した表現となっています。さらにケース内に奥行きを生み出すことで、さまざまな表情を楽しめます。
ストラップには、甲冑を製作するときにも使われるなめしと漆塗りの技術で作られた「姫路黒桟革」が合わせられ、日本らしい美しく耐久性のある仕上がりです。
世界初T0 コンスタントフォース・トゥールビヨンを搭載
グランドセイコーでは、2020年に「TOコンスタントフォース・トゥールビヨン」を世界で初めて発表しました。
これは、動力ゼンマイの巻き上げ量とは関係なく、機械式時計の精度に影響するテンプに一定のエネルギーを届ける「コンスタントフォース機構」と、テンプと周辺部品を一定の回転速度で回すことで重力によって生まれる精度誤差をなくす「トゥールビヨン機構」を組み合わせ、同軸に一体化した機構です。
2020年の発表当時は製品化には至りませんでしたが、340を超えるパーツの全面見直しを行い「キャリバー9ST1」の開発に成功、Kodoへの搭載を実現しました。
ちなみに今見てるサイトはグランドセイコーのサイトで特集組んである「Kodo」中の機械の頭がおかしーーー!!最高ーーー!!!!!!かーーーっっっっっ!!!!!!!さすが世界限定20本、44,000,000円(税込)!!!!!!!!!!!!!!!!!!!天才だわ。コンスタントフォース×トゥールビヨン。
— 藍凪鳥/原稿無事脱稿/企画0:2 (@yuki_futsuki_) April 8, 2022
2022年新作その2:エボリューション9 コレクション
「エボリューション9 コレクション」は、1967年にRef.44GSで確立した「セイコースタイル」を継承し、さらに進化させたモデルです。
従来のセイコースタイルである光と影の表現だけでなく、視認性と装着性にもこだわっています。
エボリューション9コレクションで2022年に新たに登場したのは全5モデルです。エボリューション9スタイルをベースとしながら、グランドセイコーならではのスポーツウォッチとして、操作性や判読性、堅牢性などを追及しています。
スポーツウォッチとしての性能が向上
各モデルのケースとブレスレットは、ブライトチタンを採用しています。ブライトチタンは、重量がステンレススチールよりも約30%軽く、チタンよりも明るいカラーで傷つきにくいというメリットがあります。
また、時分針にはルミブライトが塗布されており、メリハリのあるインデックスで高い視認性を確保、アラビア文字にはこのコレクションのために開発された識別性の高いフォントを採用している点もポイントです。
ケースとブレスレットをつなぐラグ幅が広く、重心が低くなることで手首にフィットするため、安定感のある装着性を実現しています。
スプリングドライブ GMT(Ref.SBGE283・SBGE285)
「スプリングドライブ GMT」は、ライトグレーダイヤルとブラックダイヤルの2つのカラーで展開されています。価格は96万8,000円(税込)で、外径は41.8mm、厚さ13.9mmです。
ライトグレーダイヤルは、スプリングドライブの故郷でもある信州から着想を得たデザインが特徴です。信州の冬の山肌を覆う朝霧をイメージしており、繊細な型打ちパターンが施された美しいデザインとなっています。秒針が流れるように進んでいく様子が、晴れの兆しだとされている朝霧のイメージをかき立ててくれます。
ブラックダイヤルは、時分針やダイヤルとのコントラストがはっきりしており、視認性に優れています。
スプリングドライブ クロノグラフGMT クロノグラフ15周年記念限定モデル(Ref.SBGC249・SBGC251)
「スプリングドライブ クロノグラフGMT クロノグラフ15周年記念限定モデル」は、ブランド初のクロノグラフ誕生15周年を記念したモデルです。
世界限定700本のモデルで、深いブルーの文字盤にオレンジのGMT針がアクセントとなった美しいデザインです。価格は143万円(税込)で、ケースサイズは外径45.3mm、厚さは15.8mmとなっています。
「時をつかさどる宇宙の瞬き」をイメージした深いブルーが特徴的で、クロノグラフ針の流れるような動きが時の流れを表しています。エレガントでありながらスポーティーさもあり、さまざまなシーンになじみやすいデザインです。
スプリングドライブ クロノグラフGMT(Ref.SBGC251)
「スプリングドライブ クロノグラフGMT」は、ブラックの24時間ベゼルと文字盤で、美しくクールな印象を与えます。価格は132万円(税込)で、ケースサイズは外径45.3mm、厚さは15.8mmです。
ブラックの差し色として取り入れられているスカイブルーが鮮やかで、爽やかさと遊び心を演出しています。搭載ムーブメントはCal.9R86で、平均月差±15秒(日差±1秒相当)、パワーリザーブは約72時間(約3日間)となっています。
スプリングドライブ 5 Days(Ref.SLGA015)
「スプリングドライブ 5 Days」は、200m潜水用ダイバーズウォッチです。日本を取り巻く潮流は4つありますが、スプリングドライブ 5 Daysではその中の「黒潮」からイメージされたデザインとなっています。潮流を思わせる波型のブラックパターンを文字盤に採用し、大海原のダイナミックさを演出しています。
インデックスの白色と文字盤色のブラックのコントラストで視認性を高めており、昼夜を問わず見やすくなっています。価格は137万5,000円(税込)で、ケースサイズは外径43.8mm、厚さ13.8mmです。
2022年新作その3:マスターピースコレクション スプリングドライブ 8デイズ ジュエリーウォッチ SBGD209
「マスターピースコレクション」とは、マイクロアーティスト工房で生み出されるムーブメントを搭載したコレクションです。マイクロアーティスト工房とは、現代の名工たちが所属している高級腕時計工房で、高い技術を活かして複雑時計を手がけています。
新作の「マスターピースコレクション スプリングドライブ 8デイズ ジュエリーウォッチ」は、ジュエリーウォッチならではの高い装飾性と、精度や視認性、耐久性などといった腕時計で重要な実用性を、高いレベルで両立させているモデルです。ダイヤモンドをブラックスピネルと並べることで、光と影のコンセプトを表現しています。
ホワイトライオンがテーマ
1960年に発表された初代「グランドセイコー」の誕生以来、同ブランドではシンボルとして長年「獅子」の紋章が用いられてきました。百獣の王であるライオンの力強さや威厳、王の象徴でもある獅子をシンボルとすることで、最高峰の腕時計を開発するという強い意志が込められています。
新作では「ホワイトライオン」をテーマとして、独創的かつ美しいジュエリーウォッチに仕上げています。プラチナ製ケースはホワイトライオンの神々しい毛並みをイメージしており、ダイヤル部分にはたてがみを思わせる型打ち模様が施されています。
世界限定5本となっており、価格は2,970万円(税込)、ケースサイズは外径44.5mm、厚さは14.4mmです。
グランドセイコーホワイトライオンSBGD209
— 時計買取のピアゾ (@piazojp) March 30, 2022
世界5本限定!!!
なんか専用ボックスも凄くモフモフしてそうなの♬ガランテの枕みたいに!!#グランドセイコー新作 #グランドセイコーホワイトライオン pic.twitter.com/CTObAQJeRW
2022年新作その4:グランドセイコー 44GS 55周年記念 SLGH009 / SLGA013
「グランドセイコー 44GS 55周年記念」は、Watches & Wonders Geneve 2022の開催前にグランドセイコーから独自発表されていた新作モデルです。
2022年は傑作モデルとして名高い「Ref.44GS」誕生から55周年という節目の年です。それを記念して発表されたのが、ダークブルーとダークグレーという2つのモデルです。
ダークブルーは価格が115万5,000円(税込)、ケースサイズは外径40.0mm、厚さ11.7mm、ダークグレーは104万5,000円(税込)で、ケースサイズは外径40.0mm、厚さ12.1mmです。
悠久の時を表現したダイヤル
文字盤には、それぞれダークブルー、ダークグレーが採用されており、深く繊細な型打ち模様が施されています。その繊細なダイヤルは、まるで宇宙のようでもあり、悠久の時をほうふつとさせるでしょう。
深い多面カットが施されているインデックスや、鋭い時分針も美しさを強調しています。これらが光を受けて輝くことで、シンプルながらもエレガントで高級感のある雰囲気を増幅させています。
また、視認性にもこだわっているため、美しいデザイン性と見やすさを両立させている点もポイントです。
エバーブリリアントスチールを採用
こちらのコレクションでは、「エバーブリリアントスチール」を採用しています。エバーブリリアントスチールとは、セイコー独自の高性能スチールです。ステンレススチールは腐食耐性が高く堅牢性に優れていますが、その性能をさらに向上させたのが高性能スチールです。
エバーブリリアントスチールは、その性能だけでなく美しさを両立させている点も特徴があります。白い輝きを持つエバーブリリアントスチールは非常に美しく、上品な輝きを有しています。加工や仕上げが難しい高性能スチールを用いながらも、セイコースタイルをしっかりと表現しており、技術力の高さがうかがえる一品です。
グランドセイコー「ヘリテージコレクション 44GS 55周年記念限定モデル」は、いわゆる腕時計好きだけでなく、良質な腕時計を探している人にも好適だ。その完成度は群を抜いて高い。
— GQ JAPAN (@GQJAPAN) February 10, 2022
記事と写真→https://t.co/phQ0sVZNUW#grandseiko#グランドセイコー pic.twitter.com/Wnafpd41rT
2022年新作その5:グランドセイコー エレガンスコレクション
「グランドセイコー エレガンスコレクション」は、「季節の移ろいをダイヤルに宿す」というコンセプトを基に作られているコレクションです。グランドセイコーの匠が感じ取る環境の変化を繊細に表現したもので、美しいカラーリングとダイヤルの型打ち模様に落とし込みました。
Ref.SBGW284は、アイスブルーが美しいモデルです。春から夏にかけて移ろいゆく季節を表す「季春 (きしゅん)」をイメージしています。一方、Ref.SBGW285は深みのあるグリーンで落ち着いたイメージのあるデザインです。こちらは、夏から秋にかけて移ろいゆく「杪夏(びょうか)」を表現しています。
価格はどちらも55万円(税込)で、ケースサイズは横37.3mm、縦44.3mm、厚さ11.7mmです。
グランドセイコーの新作は日本の美が詰まっている
グランドセイコーは完全国内生産の高級時計ブランドです。「Watches and Wonders Geneva 2022」に初参加し、日本の美しさを表現した新作モデルを発表しています。日本ならではの感性で作られた時計を手にしてみてはいかがでしょうか。
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